【テーマⅠ】 カルチャーボックス

【テーマⅠ】 カルチャーボックス~インドネシアと日本のお互いの文化や生活について物を通じて考える~

当初は屋外の広場でやる予定だったが、直前の大雨で会場がぬかるみ、また照明設備がなかったため村人(アドゥさん)の家に集まっておこなった。

まず、日本側、ハラパン村からそれぞれ自分たちの文化や生活にちなんだ物品を5つずつ持ち寄り、箱に入れる。それぞれをジャパニーズボックス、ハラパンボックスとして相手側の代表者が箱の中から1つずつ取り出し、それが何か、何のために、どのようにして使うものなのかをチームで予想する。カルチャーボックスとは、答えがいくつ合っていたかを競いながら、お互いの文化や生活への理解を深めるゲームである。

日本側から持っていく物品については、経済的な豊かさや最新技術を示すようなものにならないよう、日本の伝統や習慣が伝わるものにすること、その物品についてきちんと説明ができるようにする、メッセージを伝えられるものにするなど配慮した。ハラパン村でもテレビやスマートフォンが普及し、アニメなどで日本の文化的なものもいくらか知られているようではあったが、日本という国がどういう国であるのか、市民の暮らしを伝えるきっかけになったと思われる。

また、ハラパン村から出題された物品についても、ビンロウヤシの噛みたばこのように、最近の若者はやらなくなったというようなものがあることがわかった。

どちらの参加者もゲームに負けまいといろいろな意見を出しながら楽しみ、盛り上がったイベントとなった。以下はその記録。

カルチャーボックス記録

出題 用意したもの 相手側の予想 説明とメッセージ
日本災害時用非常食
米と豆。寒いときに食べる。日本は災害の多い国なので、備えも充実している。(実食あり)
ハラパンボルネオ鉄木の種子ボルネオ鉄木の種子鉄木は建物や舟に利用されるとても強い木材。育毛剤にもなる。
日本鰹節鮪を乾かしたもの。災害時に食べる。削って食べる。だしは日本食にとって大切なもので、だしがないとほとんどの日本食が作れない。(実食あり)
ハラパン草刈り用の鉈(パラン)草刈り用の鉈鉈には用途によっていろいろな大きさがある。
日本かるたタロットのように占いに使うもの。日本の伝統的なカードゲーム。読み札と絵札がある。(実演あり)
ハラパンビンロウ噛みたばこ(ピナン)薬草葉には歯を強くする効果がある(実際には歯が溶けてぼろぼろになる)。解熱剤にもなる。
(実演・体験あり)
日本猫用トイレの砂日焼け止め日本では猫は室内で飼う。外で飼ってはいけない地域もある。
ハラパンブティティ(ショウガ科の葉を乾燥させたもの)
ヤシの葉(工芸品の材料)箕(農作業で使うもの)を編む。実も食べられる。
日本金魚すくいのポイ茶こし日本では祭りのときに生き物を売る。(実演あり)