【テーマⅤ】周辺の自然観察

【テーマⅤ】周辺の自然観察~生物多様性を感じよう~

・セコニャール川、クロトの上での生き物観察(12月27日)
セコニャール川はニッパヤシやヒルギなどが生えるマングローブ地帯である。樹上のサル目として、テングザル、シルバーリーフモンキー、カニクイザルなどを観察することができた。鳥では、世界に500羽程度しかいないと言われるスンダエンビコウやカササギサイチョウ、カワセミの仲間などが観察できた。村の青年団の方々の生き物を見つける能力が高く、遠くからでもすぐに見つけることができていた。日本の若者たちはこうした生き物を見ることができて、興奮し、喜んでいた。こうした姿を現地の方に見てもらうことで、豊かな自然の魅力をさらに感じてもらえたら嬉しい。

スンダエンビコウ

 

カササギサイチョウ

 

 

テングザル

 

・マングローブ林のホタル観察(12月29日)
クロトに乗ってセコニャール川でマングローブ林のホタル観察を行った。ホタルは一つの樹に群がり、光の明滅をしていた。参加者からは「クリスマスツリーのようだ!」という声があがっていた。空には星空が広がり、川沿いにはクリスマスツリーのようなホタルの光。とても素晴らしい自然の共演であると感じた。

 

・ジュルンブン、タンジュン・ハラパン村での生き物観察(12月27日~31日)
ジュルンブンは山火事跡地であり、草原が広がっている。タンジュン・ハラパン村には水路、休耕田、川沿いに二次林が存在する。村の青年たちや子供達と一緒に生物を探し、観察をした。村の子供たちは、生物の居場所がよくわかっており、生物を見つけて来ては、私たちに見せてくれた。中村氏が昆虫を観察したところ、鞘翅目、半翅目、双翅目、膜翅目だけで204種の昆虫が観察された。村の水路や家の裏の池には、グラミーの仲間など10種類程の魚類を観察することができた。12月29日の夜間には、タンジュン・ハラパン村のセコニャール川の船着き場で灯火観察を行い、多くの鞘翅目や鱗翅目の昆虫を観察することができた。ジュルンブン、タンジュン・ハラパン村ともに川向うに国立公園があることもあり、多様な生物がいることが確認できた。多様な生き物がいることを村の人達にも伝えることができたのではないか。

船上での観察の様子

 

カレハカマキリの仲間

 

コフキコガネの仲間