【テーマⅣ】 キャンプリーキーでのオランウータンの観察

【テーマⅣ】 キャンプリーキーでのオランウータンの観察 ~村の若者と日本の中高生がオランウータンと森の関係について考える~

(1)キャンプリーキーでのオランウータン観察
タンジュン・プティンのキャンプリーキーでは毎日14時から16時まで、餌場に果物を置いており、そこにやってくるオランウータンを観察することができる。実はこの日、15時頃まで待ってもオランウータンは姿を現さず、途中で帰る人々もいた。もうだめかもしれないと、私たちも半ば諦めたとき、ようやくテナガザルが現れ、すぐにオランウータン3頭も姿を見せた。3頭は母親とその姉妹らしく、最初1頭は母親に抱かれていた。しばらくすると、テナガザルが母親の隙をついて餌を取り上げたり、幼いオランウータンが単独で枝を渡っていくのを母親がついて周ったりという様子も見られた。30分もの間、中高生たちは釘付けになって観察を行った。

餌場に集まるオランウータンとテナガザル

 

(2)タンジュン・ハラパン村の若者と日本の中高生との意見交換
その日の夕食後、日本の学生たちは5人で1グループになり、それぞれが感じたことをまずは共有した。その際、以下のような意見が出された。(一部抜粋)
・自分の好きな生き物を探す経験ができて良かった。
・動物園でオランウータンを何度も観察しているが、枝を渡る移動の様子は動物園とはまるで違う。
・野生の姿を見たことで、オランウータンを生存させてきた森の大きさというものを感じた。
・テナガザルが餌を取り上げたり、イノシシがおこぼれを狙っていたり、餌場を中心とした他の動物との関わりあいも興味深かった。
・「餌場」を与えている限り、野生とは言い切れない。「自然」とはどこからどこまでをいうのだろうか。
その後、グループから1つずつ村の人たちへ質問をした。それにより、他にも2つの餌場があり、餌付け以外にもレスキューやリハビリ、森林再生を行っていることや、エリア内では全部でおよそ200頭がリハビリ中だということがわかった。
村の方々は、日本の学生たちの興奮した様子に「何故わざわざ日本からオランウータンを見に来るのか?」と不思議だったようだ。日本では、野生のオランウータンを決して見ることができない、と説明したが、首をひねり、すぐには理解しかねるようだった。森を守る活動をしていらっしゃる村の方の言葉としては、少し意外だった。
ツアー最終日、村の方からいただいた言葉の中に、「自分の村の気付かない良さを教えてもらった。」ということがあった。村の人々にとっての「森林の保全」と私たちの考える「森林の保全」では、私たちが考える以上に、その動機や形に違いがありそうだ。次回は、さらにそのあたりまで意見交換ができると、互いにより深い気付きがあるかもしれない。

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